おはようございました。あられです。
自動車メーカーに転職して5年以上、理系社会のど真ん中でなんとか生きております。
「お前、文系なのに生産管理とか大丈夫?」
新卒時にそう言われて早10年。
はい、大丈夫じゃない日もありました。でも生きてます。
(たぶん雑草の生命力のおかげです)
文系がOEM(自動車メーカー)に放り込まれた日
そもそも自動車メーカーって、理系の巣窟なんですよ。
エンジニア、設計、解析、品質、設備保全――どこを見ても理系理系理系。
Excelの表を開けば関数の巣。
会議に出れば単位の話(N、mm、kgf…)。
気づけば文系は「数字アレルギー持ちの宇宙人」扱い。
私も最初のころ、会議中に「標準偏差」って単語が出た瞬間にフリーズしました。
頭の中で「偏差値の親戚かな?」と考えてる間に議論は終了していました。
文系でも“数字”から逃げられない現実
文系だからといって、数字から逃げられると思ったら大間違いです。
自動車業界では「数字=言葉」です。
上司を説得するにも、提案書を書くにも、
「体感では…」とか「なんとなく…」は即却下。
数字がないと会話が成立しません。
上司「なんでその工程で遅れたの?」
私「いやぁ~現場がバタバタしてて…」
上司「じゃあどのくらいバタバタしてたの?」
私「……(それ数値化できるのか?)」
もう理屈とか感覚じゃ通じません。
“数字で殴る”しか生き残る道がないのです。
文系が数字に強くなるための裏技 ― 「感覚を数字に変換せよ」
数字が苦手な文系でも、慣れればなんとかなります。
私のコツは、「感覚を無理やり数字にする」こと。
たとえば、
- 「めちゃくちゃ忙しい」→「残業時間+15h」
- 「全然進まない」→「計画比70%」
- 「ちょっとヤバい」→「納期1日遅れ見込み」
こうやって“数字の皮をかぶった感情”を話すと、
理系の上司は「お、わかってるな」と一気に理解してくれます。
つまり、数字とは、理系との共通言語です。
英語よりも、まず覚えるべきは単位と割合です。
計画も改善も、結局は数字で語る世界
生産計画の世界では、「なんとなく頑張る」なんて言葉は存在しません。
「今日あと何台つくれるか」「明日のリカバリー率は何%か」
すべて数字で表さなければ“存在しない”扱い。
ある日、私が感覚で言いました。
「今日中にはなんとか出荷できると思います!」
すると上司が一言。
「“なんとか”って、台数で言うといくつ?」
ぐうの音も出ませんでした。
理系社会では、“なんとか”にも単位が必要なんです。
文系の強み ― 理系が説明できないことを翻訳する
ただ、理系の人にも弱点があります。
彼ら、「説明が苦手」なんです。
ある日、解析担当が言うんですよ。
「ここ、n数が少ないから精度低いんすよね」
それを理解して資料にまとめるのが文系の仕事。
要するに「社内通訳」です。
理系が専門用語で殴り合っている中に、文系がすっと入って
「つまり、この結果はデータ不足で再試験が必要ってことですね」
と整理してあげる。
これだけでめちゃくちゃ感謝されます。
要するに、文系は“理系の翻訳者”としての需要が高いんです。
雑草魂 ― 文系のしぶとさは現場で光る
理系が知識で勝負するなら、文系は執念と根性です。
「根拠は?」と聞かれても、「現場で見た!」で押し切る瞬発力。
資料作りは苦手でも、「上司に食い下がる胆力」は一級品。
朝のミーティングで詰められても、昼にはケロッとして次のネタを探している。
理系の人たちは、冷静で分析的だけど、
ちょっとした“根性勝負”には弱いところがあります。
だからこそ、文系のしぶとさが生きるんです。
「文系だから」ではなく「文系だからこそ」
文系は理系のように公式で語れない。
でも、“人の気持ち”や“流れの空気”を読むのが得意。
つまり、数字と人の間に橋を架けられる存在なんです。
私たち文系が数字を覚えた瞬間、
理系にはない説得力を持てるようになります。
- 数字を理解できる文系は強い。
- 感情を理解できる理系はもっと強い。
でも現実には、
「文系なのに数字が読める奴」
このポジションが一番コスパいいです。
生き残るコツまとめ ― “数字×雑草魂”が最強説
| 戦略 | 内容 |
|---|---|
| 数字で語る | 感情は数字に置き換える。上司が理解する言語で話す。 |
| 論理に頼らない根性 | 「やり切る姿勢」が一番の武器。 |
| 理系の翻訳者になる | 難しい話をわかりやすくまとめる。 |
| 失敗を恐れない | 「知らなかった」を「次に覚えよう」で済ませる。 |
| ユーモアを忘れない | 深刻な会議ほど、笑いで空気を変える。 |
結論:「理系社会で生きる文系」は最強のバランス型
結局のところ、自動車メーカーで必要なのは理系の知識だけじゃない。
数字を読み、人を動かし、空気を読む――
それを全部できるのが文系の真骨頂です。
現場の喧騒、上司の数字攻撃、海外拠点からのメール地獄。
そのすべてを笑い飛ばして、今日もExcel片手に数字と格闘する。
そう、文系サラリーマンは「数字に殴られても立ち上がる雑草」です。
誰かが設計図を引くなら、俺は現場で泥をかぶる。
理系が理論を描くなら、俺は人を動かす。
それが、文系の生き様。
次回予告
海外駐在で英語力が足りなかった文系がどう生き延びたか。
「Yes, but actually no」で乗り切る会話術をお届けします。



コメント