おはようございました。アラレです。
5年ほど前に自動車部品メーカーから自動車メーカー(以下OEM)に転職してきました。
そして今、私はアメリカの片田舎で駐在生活を送っています。
聞こえはいいですよね。「海外駐在」って。
でも実際は、異文化に挟まれながらひたすらに苦しむです。笑
今回は、そんな私がどうやって海外駐在に選ばれたのか。
英語ペラペラでもなければ、MBAも持ってない普通の文系サラリーマンが、
どうやってアメリカの田舎に飛ばされたのか(…いや、派遣されたのか)を、
ゆるく本音で話していきます。
ちなみにわたしの仕事で生産管理はこんな感じのお仕事です。
生産管理ってどんな仕事?自動車メーカー社員が解説 – 文系が自動車メーカーに転職して苦労するブログ
「海外駐在=エリートコース」だと思ってた頃の自分を殴りたい
社会人になった頃、海外駐在ってキラキラの頂点みたいなイメージありませんでした?
スーツで空港ラウンジ使って、週末はゴルフとワイン、みたいな。
……実際は、オフィスの冷蔵庫にコンビニの残り物を突っ込んでる現場班です。
特に私みたいな「生産管理」系の駐在は、
本社の海外事業部とかとは別世界。
毎日、現場と数字に追われて、
“英語で指示を出す”というより**「なんとか伝える努力をする」**仕事です。
🏭駐在員の多くは“派遣”──行き先は9割田舎
まず知っておいてほしいのが、
自動車メーカーの駐在って、基本的に工場派遣なんです。
つまり、「ニューヨーク勤務です」とかじゃない。
「ミシシッピ州の森の横です」とかそういう感じ。
私の今の住まいも、
近所に牛とトラクターがいます。
最寄りのスタバまで車で20分。
Uber? 来ません。
うーばーいーつはきます笑
でも、そこがいいんです。
夜は静かだし、近所の人みんな優しいし、
スーパーのレジのおばちゃんが毎回「Hi honey!」って話しかけてくれる。
田舎駐在=不便、でも人間らしい生活です。
東京で満員電車に揺られてた頃には、もう戻れません。
🔧「どうやって駐在に選ばれるの?」──正直、運もあるけど努力も必要
だいたいの流れはこんな感じです。
- 本社・工場で3〜5年、地味に頑張る
→ とにかく現場で信頼を積む。 - 上司に「海外行きたいっす」と言ってみる
→ 日本人はこれを言わない人が多い。だから言うだけで前に出られる。 - 上層部の誰かに覚えられる
→ 飲み会の雑談で「英語得意なんだっけ?」とか言われたらチャンス。 - 突然の内示
→ ある日、「ちょっといい?」から始まるやつです。 - 家族会議→ビザ→出国
私の場合、英語はTOEIC700点。
ビジネス英会話?ギリ。
でも、海外行きたい気持ちだけは満点でした。
つまり、英語力よりも「この人なら何とかするだろう」っていう安心感が大事。
頼まれたことを断らない文化も、たまには功を奏します。笑
「No」を言わない日本人文化、海外では100%詰む
駐在して最初にぶつかった壁がこれ。
日本では「No」と言わないのが美徳。
でも、アメリカでは「Yes」と言ってからの地獄が始まります。
一度、“できる”って言っちゃうと、
翌日には**「じゃあ、来週までにやっといて」**です。
「いや、それ無理なんだけど…」と心で泣きながら、
夜中にエクセルを開いてる自分がいました。
こっちの人たちは、「できません」と言っても怒られません。
むしろ「できないならどうすればいいか一緒に考えよう」となる。
日本人特有の“気を使いすぎて自滅する”やつ、
海外ではまったく通じません。
むしろ正直に「無理!」って言った方が、
信頼されるという逆転現象。
英語力よりも必要なのは「気合とジェスチャー」
最初の1ヶ月は、会議でほぼ置物でした。
誰が何言ってるか半分もわからない。
でも、とにかく頷く。笑顔で。
英語力よりも大事なのは、**“伝えたい気持ち”**です。
単語を並べても、身振り手振りで伝えれば、案外なんとかなります。
ある日、現場から「部品欠でラインが止まった」と連絡が入り、慌てて駆けつけた私は英語で必死に説明しました。
「The line stopped… it’s not moving! We have a big issue!」
文法は怪しかったですが、なぜか全員ちゃんと理解してくれました。人間、勢いって大事です。
田舎駐在のリアルな生活
田舎の駐在って、意外と“地味に楽しい”です。
・週末は庭でBBQ
・近所の人とホームパーティ
・星空がきれいすぎて子どもが外で寝そうになる
最初はコンビニもなくて絶望してたけど、
慣れると「東京の便利さ」よりも「時間のゆるさ」が恋しくなる。
駐在員って、仕事面では超ストレスだけど、
生活面では意外と幸せなんですよ。
時差と戦いながら、なんだかんだで人間らしい暮らししてます。
駐在で学んだこと:「日本、働きすぎ。」
海外に出て初めてわかることがたくさんあります。
こっちでは定時過ぎたら「帰れ」が正義。
上司が先に帰る。
ミーティングが長引いたら「今日はもうやめよう」。
最初は「え?終わってないのに?」って焦ってたけど、
冷静に考えたらそれが普通。
日本の“根性文化”がどれだけ異常か思い知らされました。
一方で、品質や段取りに関しては日本の方が圧倒的に上。
つまり、働き方はマネすべき、仕事の仕方はマネされる、そんな関係です。
海外駐在を目指す人へ伝えたいこと
これから海外駐在を目指す人に、伝えたいことを3つだけ。
① 「行きたい」と言う勇気
待ってても選ばれません。
上司に「いつか海外行きたいです」って一言言うだけで、意外と話が進みます。
② 英語より「なんとかする力」
伝わらなくても伝える努力。
笑顔とジェスチャーとホワイトボードで、9割なんとかなります。
③ 理想を持ちすぎない
海外駐在は修行です。
華やかさよりも、タフさが問われます。
でも、その分、得るものもデカい。
最後に:海外駐在は「スゴい人が行く」んじゃなくて、「行くとスゴくなる」
私は特別な人間じゃないです。
ただ、上司に「行ってみたいです」と言っただけ。
英語も完璧じゃないし、都会でもない。
でも、田舎で働いて、現地の人たちと笑って、
「今日もライン止まらなかったな〜」って一日を終える。
それが今の“海外駐在員アラレ”のリアルです。
もしこの記事を読んで、
「自分にもできるかも」って思ってくれたら、
それが一番うれしいです。
自動車メーカーの文系職についてまとめた記事はこちら



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