生産管理ってどんな仕事?自動車メーカー社員が解説

おはようございました。アラレです。3年ほど前に自動車部品メーカーから自動車メーカー(以下OEM)転職してきました。

今日はわたしのお仕事内容について説明したいと思います。前職の部品メーカーから一貫して生産管理業務に従事してきました。生産管理業務っていっても裾野は広く、業務内容は多岐にわたります。メーカーでもなんのメーカーによってかで生産管理業務もかなり変わりますし。。。

ちなみに一般的に生産管理とはこんな仕事のことを指します。

製品の企画から出荷までを滞りなく進めるために製造工程全体を俯瞰しコントロールする仕事です。

めちゃくちゃ難しいこと言ってますねww といってもその通りで製造工程全体にかかわる業務を刺します。「製品の企画から出荷までを滞りなく進めるため」これに命を懸けて業務している感じです。

そもそもなんで生産管理って必要なの

計画がないと仕事にならない

どこのメーカーも今期、なにをいくつ作るという大元の予算というものがあります。どちらかというとその前に売上がいくらという予算がありますが、、、

その売り上げ予算をもとに生産管理が生産計画の予算を作成します。これがまた地獄のような作業です。予算作成するのに3か月かかるとか前職ではやっていました。

予算や納期に基づいた計画を確実に実行できればいいのですが、そうもいきません。おおもとの計画を作成するのも生産管理の仕事のうちですが、それを実行するために生産管理の活躍が欠かせません。

生産管理は、専門知識が必要な各工程の業務内容を不足なく理解・管理し、次の工程へのスムーズな連携を促す役割を担っています。その工程で想定外のトラブルが発生した場合には、各所への影響を考慮しながら臨機応変に軌道修正を図ります。

部品メーカーだとほとんどこの業務に追われることになります

機能して当たり前の生産管理

生産管理が機能することにより、現場は混乱することなく円滑に業務を遂行できるようになります。大げさに言えば製造工程における司令塔のような存在と言えるようです。実際は物凄く泥臭いですが。

逆に言えば現場で混乱が発生したときの生産管理の忙しさは物凄いものがあります。まず疑われるのは生産計画です。計画が悪かったから工程が止まったのではないか?出荷納期を守れなかったのではないかといわれてしまいます。

また、工程は滞りなく動いて当たりまえ、納期も守れて当たり前という世界です。なので基本的に感謝される機会は少ないです(笑)まぁ褒められたくて仕事しているわけではないのでいいのですが。

第三者的な役割もある

製造業では、設備や人に起因して生じるあらゆるロスを顕在化し排除することが重要です。そのためカイゼン活動なんかも盛んに行われています。

ロスの中には現場における常識や慣習として認識されてしまっているものも多いため、第三者視点で製造工程全体を俯瞰できる生産管理の存在はなくてはならないものなのです。

生産管理ならではの視点で見つかるカイゼンというものもあるみたいです。ちなみにわたしにそんな経験はありません(爆)

【悪習】メーカーの改善活動が嫌いすぎる【カイゼン】 – 文系が自動車メーカーに転職して苦労するブログ (mugimaaru.com)

生産管理に必要なスキルとは

折衝力、調整能力、コミュニケーション能力

ほぼこれらの能力につきます。人と話すのが苦手な人は向いていないかもしれません。

上述したようにトラブルが発生した際に大車輪の活躍を見せるのが生産管理です。各部門の利害を理解した上で、要望をのんでもらうには、折衝力、調整能力、そして信頼関係を構築する高いコミュニケーション能力が必要です。

生産現場に無理をお願いすることも多いため、最後には「あなたのためならなんとかします」と言ってもらえる、人と人との結び付きが成果につながります。部品メーカーにいた時の方がこの色は濃かったです。

そのためには、小まめに現場のニーズをヒアリングするフットワークの軽さや、進捗状況の連絡を怠らないといった相手への誠実な姿勢も求めらます。

冷静に対応できる能力

生産管理職の大変なところは、さまざまな外的要因に応じて生産計画が大幅に変わることです。地震や台風などの自然災害、海外情勢や景気などの変動で、急に生産がストップする、納期や生産量が変わることは、よくある事態です。その際には生産スピードを上げたり、人員を増やしたり、設備投資を増やしたり、急きょ生産計画をゼロから立て直すこともあります。

近年の半導体調整なんてこれの連続です。死ぬほど生産計画のシミュレーションをしています。

車の納期が半年後?本気にしたらいけない理由を自動車メーカー社員が解説 – 文系が自動車メーカーに転職して苦労するブログ (mugimaaru.com)

分析力

近年、もっとも重視されている能力です。商品の在庫管理や収益管理、受注予測なども生産管理職の重要な仕事であり、そこで求められるのが分析力です。

生産に必要な資材の在庫がどれくらいあるのか。仮に資材調達が止まってしまったとき、どの程度の在庫を用意しておけばいいのか。逆に、在庫を抱えすぎて予算オーバーにはならないか。過去の数字から適正量を予測する分析力が必要です。

生産管理のやりがいって

縁の下の力持ち

製造業の企業でまず目につく部門というと、新製品の開発などを行う開発部門や製品を売り込む営業部門という人は多いでしょう。しかし、いくら素晴らしい製品を開発したり受注を受けたりしても、製造が滞りなく進まなければ意味がありません。

そういう意味で、製造業の要となるのは製造部門といえます。そして、生産計画通りに製品づくりが進むように工場全体をコントロールするのが生産管理です。同じ製造部門でも、パートやアルバイトが担当することの多いライン作業とは異なり、重責の伴うポジションですが、それだけにやりがいを感じられます。

とはいっても基本的には営業からは無理難題を投げられ現場からはそんなの無理だと意思を投げられる仕事です(涙目)

いろんな知識を蓄積できる

生産管理は幅広い業務を行うため、さまざまな知識が必要です。なんでも屋さんにならなくてはいけないのです。そのぶんそれらの知識を活かせるシーンが多々あります。この点も生産管理の魅力の1つです。

たとえば、生産する製品に関する知識は欠かせません。また、貸借対照表や損益計算書、キャッシュフロー計算書などが読み解ける程度の経理知識も必要です。エクセルスキルやビジネスメールの作成、顧客への納期遅れの謝罪PPTなど業務内容は多岐にわたります。

長いことやっていると山積みされた知識や経験は非常に役立ちます。

そのほか、IEの知識もあることが望ましいです。ここでいうIEとはインダストリアルエンジニアリングのことで、低コストで効率的にものづくりを行うために人や機械、材料などを無駄なく活かす技術を指します。

IEの知識があれば、工程や作業内容、レイアウト、設備内容などを客観的に把握、分析でき、無駄を洗いだしたり改善行動を行ったりすることが可能です。また、QC七つ道具の知識があれば、品質の改善に活かせます。これは、道具といっていますが物品ではなく、グラフや管理図、チェックシート、度数分布図など7つの図表を活かす手法が身につきます。

資格などとることはないですが、目に見えないスキルを積むのにはぴったりの仕事です。

まとめ:やりがいもあるしスキルも身につく、けど割と精神がすり減る生産管理

生産管理の仕事で大変なのは、不測の事態に面したときに瞬時に状況を判断して、臨機応変に対応する必要があることです。製造部門は、必ず納期までに製品の生産を完了して出荷準備を整えなければなりません。

しかし、生産現場においては予期せぬトラブルが発生し、計画通りに進まないことが少なからず起こります。たとえば、設備トラブルやシステムエラーが起こったり、部品が予定通り入ってこなかったり、自然災害によって設備に被害を受けたりといったことです。生産管理は、トラブルが起こったときも慌てず冷静に必要な情報を収集し、適切に判断して現場に指示する必要があります。

新卒で生産管理とか配属されると最初はわけわからないことが多すぎて死にたくなります。工場も右も左もわからないぺーぺーに支持されても納得してくれないですし。。。

難しい仕事の分、身につくスキルは莫大です。広い視野を持ち、高いコミュニケーションスキルを有する人が向いています。やりがいを感じられ、さまざまな知識やスキルが身につく仕事ですので、興味のある人は積極的にWebで応募してみましょう。

息子(0歳)
息子(0歳)

仕事内容よりも待遇のが大事ッピ!年収あどんなもんなんだッピ!

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