祝日ゼロ生活!? トヨタカレンダーで働いてわかった3つの真実

自動車メーカー

おはようございました。アラレです。
5年ほど前に独立系の部品メーカーから、自動車メーカー(以下OEM)に転職してきました。
当時の私は「上流に行けば仕事もラクになるだろう」と思っていたのですが、すぐにその幻想は崩れました。

自動車メーカーで祝日がない?『トヨタカレンダー』制度の実態と文系社員の本音 – 文系が自動車メーカーに転職して苦労するブログ

なぜなら――祝日がなくなったからです。

今日は、そんな私がトヨタカレンダーのもとで働きながら感じた「祝日ゼロ生活のリアル」を、3つの視点でお話しします。
笑い半分、愚痴半分ですが、どこかで共感してもらえるはずです。


真実その1:祝日が消えると、生活リズムも一緒に消える

独立系部品メーカー時代は、世間と同じカレンダーで動いていました。
月曜が祝日なら三連休。ゴールデンウィークや秋の連休が楽しみで、そこを目標に頑張る生活です。

ところがOEMに転職して最初の年、スケジュール帳を見て愕然としました。
「三月も四月も祝日ゼロ……?」

そう、トヨタカレンダーでは多くの祝日が稼働日になっています。
成人の日も海の日も敬老の日も、すべて通常出勤。

世間が連休で旅行やBBQを楽しんでいる間、私たちはいつも通り会社へ。
SNSを開けば「沖縄行ってきた!」の投稿であふれ、こちらは「納期調整中」。
休日の概念がごっそり抜け落ちたような感覚になります。

正直、最初の数カ月はかなりきつかったです。
曜日感覚が狂い、季節感も薄れ、「春分の日?そんなのあったっけ?」という状態に。
祝日という“社会のリズム”が、いかに私たちの心の支えだったかを思い知りました。


真実その2:祝日文化は体に染みついている

一番のダメージは、生活のリズムというより「感情のリズム」が崩れることです。

子どもの頃から「赤い日は休み」という文化で育ってきた私たちにとって、それはもうDNAレベルの習慣。
それが社会人になって突然なくなると、心が追いつきません。

カレンダーを見ても赤い日がほとんどない。
家族や友人から「今度の三連休どうする?」と聞かれて、「うち、その日普通に出勤」と答える寂しさ。
日本の祝日カレンダーがまるで“別世界のイベント表”に見えてきます。

同僚との会話でも、
「今日体育の日か」
「え、なにそれ?」
みたいなズレが普通に起きます。

この“社会とのズレ”こそが、祝日ゼロ生活の一番のストレスです。
慣れるまでは本当に時間がかかりました。


真実その3:とはいえ、有給は意外と使える

「じゃあずっと働きっぱなしなのか」というと、実はそうでもありません。

OEMのカレンダーは、長期休暇をまとめて取る仕組みになっています。
お盆や年末年始は10連休になることもあり、長距離旅行も余裕です。

さらに、有給休暇の取得にも寛容です。
前もって申請すれば、平日にポンと休みを入れることができる。
祝日がない代わりに、「自分で祝日を作る」という文化があるわけです。

私も最初は「祝日なしとか地獄」と思っていましたが、
半年ほど経つと「好きな時に休めるのも悪くない」と感じるようになりました。

たとえば、6月に有給をつなげて4連休を取る。
観光地はガラガラ、航空券は安い、どこ行っても人がいない。
世間の連休を外す快感に気づくと、これはこれでクセになります。


それでもやっぱり祝日は恋しい

合理的な仕組みなのは理解しています。
部品メーカーや協力会社との稼働をそろえるため、祝日をずらすのは理にかなっています。
それでもやっぱり、祝日は恋しい。

「今日はみんな休み」という安心感。
昼からダラダラしても許されるあの空気。
社会全体が同時にストップする独特の一体感。

それがまるごと消えると、心の中にぽっかり穴が開いたような気分になります。

通勤途中でレジャー車が高速を降りていくのを見るたび、
「俺たちは今日も通常運転か……」と自嘲気味に笑う。
そんな日々です。


トヨタカレンダーで学んだこと

祝日がなくなると、嫌でも自分の休み方を考えるようになります。
「いつ休むか」「どう休むか」を自分で設計する。
これまで他人任せだった“休日”を、自分の意思で決めるようになる。

ある意味では、働く自由度が増えたとも言えます。
有給をうまく組み合わせて、生活のリズムを作る力。
これがOEMで身についた一番のスキルかもしれません。

ただ、それでもやっぱりこう思います。
「できれば、カレンダーのどこかには赤い日がほしい」と。


まとめ:祝日ゼロ生活は修行。でも慣れる

トヨタカレンダーで働いてわかったことをまとめると、

  • 祝日がないと最初は本当にきつい
  • でも有給の自由度が高く、慣れれば意外と悪くない
  • それでも、やっぱり祝日は恋しい

この3つに尽きます。

自動車メーカーで働く人の多くが同じ思いを抱えていると思います。
合理性の裏にあるのは、働く人たちの「祝日への未練」。

もし今、これからOEMを目指す人がこの記事を読んでいるなら、
「最初の一年は祝日ロスで苦しむけど、二年目には悟りが開ける」と伝えたいです。

そして三年目にはこう思うはず。
「それでもやっぱり、文化の日くらいは休ませてくれ」と。

ちなみに海外駐在すると祝日が復活します★
今現在自動車カレンダーを全廃止する話はないので唯一の逃げ道は海外出向です。

自動車メーカーアメリカ駐在員の休日事情:米国では祝日が多い?少ない? – 文系が自動車メーカーに転職して苦労するブログ

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