おはようございました。あられです。3年ほど前に自動車部品メーカーから自動車メーカー(以下OEM)に転職しました。新卒の時からメーカー勤務一筋で働いています。
文系/理系問わずにメーカー勤務をする上で切っても切れない業務があります。カイゼン活動です。一般的にモノづくり業界の仕事とは「作業・業務+カイゼン」と言われています。
ただ手を動かしたりするのは、仕事の一部でしかないみたいです。作業に加えて、カイゼンを行い、作業や業務が楽に出来るように作業の方法を見直しをしたり、より効率的に進められる手順を考えるような取り組みが出来てこそ、本当の意味で仕事が出来ていると言えるのです。(なかなか耳が痛いですw)
要するに、指示されたことや定型的に決まったことだけを行うのではなく、自ら問題に気付いて改善を繰り返すという「カイゼン」までを含めて仕事だということです。ただ作業を行っているだけでは仕事が出来ているとは言えないというのは、しっかりと胸に刻んでおきたい考えでもあります。
カイゼンについての詳しい解説はこんなサイトを参考にしてください。今やワールドワイドな言葉です。
、、、と建前はさておき、本音を言うとこのカイゼン業務が大嫌いです。ただでさえ通常業務で忙殺されているのにさらに改善せぇ!とマネジメントからお達しがあります。それなら通常業務の量を見直してくれ。。。
しかもOEMと部品メーカーでは意識の高さが天と地ほどの差があります。このカイゼン活動への取り組み姿勢も目を見張るものがあります。
と言うことで本日はそんな愚痴記事ですw カイゼン活動が苦手な人って絶対いると思うんだよな。
自動車メーカーのカイゼン活動とは
もともとはトヨタ生産方式のための手法の一つ
カイゼンとは、トヨタが目指す「より良いものを、より早く、より安く」を実現するための改善活動です。今の生産体制に満足することなく、生産の効率や安全性を見直すことが主な目的です。
漢字で表記する「改善」は悪い点・欠点を修正するという意味です。トヨタ生産方式では「現場の作業効率を良くする」という意味で使われます。そのため、トヨタ生産方式では「改善」ではなく「カイゼン」とカタカナで表記し、区別しています。また、この手法は海外でも浸透しており、「Kaizen」と表現されます。
全ての始まりはここの気がします。全ての製造業の見本はトヨタですからね(偏見)
今や現場だけでなく全社員がカイゼンに取り組まなくてはならない
本来は現場がより高い生産効率を目指すためのカイゼン活動でしたが、昨今は全社員がカイゼン活動に取り組んでいます。
歩留や品質不良が自分の仕事に直結する現業よりも間接人員はこの課題を見つけるのが非常に難しいです。テーマ選定からままなりません。
そもそもトヨタ生産方式での「ムダ」とは以下の7つのことでした。
- つくりすぎのムダ
- 手持ちのムダ
- 運搬のムダ
- 加工のムダ
- 在庫のムダ
- 動作のムダ
- 不良をつくるムダ
間接業務の仕事で上記のムダに関わる仕事ってあんまり多くはないと思います。私の仕事で言うと生産管理関係なので「作りすぎのムダ」や「在庫のムダ」、「運搬のムダ」が当てはまります。
ただこれらのムダって改善するの非常に難しいんですよね。車の生産計画作るのに作りすぎのムダってのはないし、運搬だって自分達でコントロールできることじゃないですからね。
そもそもこの運搬のムダっていうのは作業者がモノを運ぶことに対するムダという意味なので間接人員に関係ありません。
実はカイゼン活動が仕事を逆に遅らせていないか
ムダをなくすためのカイゼン活動が重石になっていないか
生産管理の現場では、「ムダ・ムラ・ムリをなくそう」なんて合言葉が根づいています。ウチの上司の大好きな言葉です。
ところが、これが非常に「言うは易し、行うは難し」。なかなか、効果的な改善活動に結びつかず、生産性があがらない職場が多いです。ムダをなくせない背景は、大きく3つあります。
- そもそもムダに気づけない
- ムダだと言えない
- ムダをなくす行動ができない
何を改善すべきかもわからない。改善するためのムダを無理やりでっちあげて、改善した気になる。あるいは、なくしてはいけない作業をなくして、品質を下げてしまう。そんな経験ないですか?
私はめちゃくちゃあります。適当なカイゼンテーマにして適当な効果確認をする。そしてその場しのぎで一年を過ごしまた4月にカイゼンテーマを選定する。負のスパイラルすぎる。
そもそもマネジメントのお題目が壮大すぎる
やれ「通常業務の工数50%削減」だ、「生産管理システムの革新」などそもそものお題が壮大すぎます。
こんな壮大なテーマに取り組みつつ通常業務もこなせとか無理難題が過ぎます。上司もされに上に報告する必要があるため生半可なテーマでは許されないのはわかりますが。。。
そもそも一般的に活動の開始段階で最も大切な事は、「改善提案で大物を狙わない事」らしいです。改善提案を考える上で重視するべきなのは「今すぐ出来る改善であること」。これが一番大切です。(まぁこれは改善提案なのでまた少しケースが違いますが)
改善効果の高い提案にこだわってしまうと、実施が困難であったり、実現までに時間がかかってしまったりするケースが多くあります。その為、業務と改善活動の負荷が高い状態が長く続いてしまい、活動そのものに疲れてしまういます。
まずは、すぐ出来る改善を見逃さずにコツコツ実現していくならまだ解ります。最初は体感できなくても、確実に業務にかかる時間は短くなっていきチリも積もればというやつです。。徐々に日常業務の負荷が軽くなることで、改善活動が容易になっていきます。
自動車業界のお家芸なので無くなることはない
冒頭にも書きましたが、カイゼン活動はすでに世界的な言葉になり、日本が世界に誇れる単語になっています。テスラとかもカイゼン活動してるのかな?してたらウケるな。
少し調べたらありました。大変興味深いです。
話は変わりますが、皆さんのQC活動って給与が発生していますか?今のOEMでは間接業務はQC活動なかったのですが、前職ではありました。
基本的に休憩扱いというのを入社時の説明で聞かされ驚いたのを覚えています。実際は普通に業務時間中にやっていましたが。
トヨタも昔はQCサークルは勤務外という位置づけだったらしいです。そこまでしてカイゼンって必要なんでしょうかね。
カイゼンするならするでマネジメント層が方針だけでなく、「具体的な施策」まで落とし込んでほしいものです。丸投げすれば良いって問題でもない。丸投げするなら結果も重視しないでくれ。。。
あれもこれも頼むのは簡単ですからね、、、実際に手を動かす人が大変な思いをするのです。
ということで年度が変わり落ち着いてきたところでカイゼン業務が重くのしかかり始めて憂鬱な気分を晴らすための記事でした。
俗にいうクソ記事だッピ!仕事しろッピ!
ちなみに今期の改善目標はルーチン業務の工数削減です。テーマがでかい。
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