おはようございました。アラレです。
部品メーカーから自動車メーカー(以下、OEM)に転職してもう5年以上がたちました。いろいろあって複数社OEMを経験して、今は海外駐在中です。
今回はみんな大好きお金の話。
テーマはズバリ、
「完成車メーカー文系社員、冬のボーナス140万円(額面)の世界」
です。
先に言っておきますが、これは
「評価ど真ん中・そこそこ働いている普通の社員」に出るイメージの金額です。
トップ評価を取る猛者は、ここからもう一段ギアが上がります。
……という前置きをしたうえで、さっそく内訳をのぞいていきましょう。
140万円と言われるとビビるけど、内訳はわりと地味
「冬のボーナス140万円です」と聞くと、
脳内で一瞬、こうなりますよね。
・新車の頭金
・家電総とっかえ
・家族で沖縄 or ハワイ
夢は膨らみますが、明細をよく見るとだいたいこんな感じです。
・基本給ベースの“固定パート” … 全体の6〜7割
・評価に応じて増減する“成績パート”… 全体の3〜4割
・その他、ちょっとした手当(語学とか駐在とか)… おまけ
数字でいうと、
「固定パートでおよそ100万円前後、評価パートで40万円前後」
くらいのイメージ。
つまり、普段の給料がそこそこ高くて、評価がそこそこなら、
トータルで140万円くらいになる、という感じです。
「評価ど真ん中」でこれくらい。
もし一番上の評価を取ると、
・成績パートがガツンと増えて
・トータルで+10〜20万円くらい上乗せ
なんて世界も普通にあります。
逆に評価を落とすと、、、って思いますがよっぽどの悪くないとこれが落ちることはありません。
最低減の評価が真ん中っていうよくわからない基準です。
※無断欠勤や勤務態度最悪な場合は落ちるらしいけど聞いたことないです。
控除の破壊力:140万円がそのまま手元に来るわけではない
現実はいつも厳しい。
140万円と聞いてテンションが上がったあなた、ご安心ください。
税金と社会保険が、ちゃんと仕事をします。
ざっくりですが、
・所得税
・住民税
・健康保険
・厚生年金
・その他ちょっとしたもの
がまとめてドーンと引かれて、
手取りはだいたい「110万円ちょっと」くらいになります。
つまり、
140万円(額面)
− 30万円前後(各種控除)
= 110万円くらい(手取り)
という構図です。
それでも、1回で100万円以上振り込まれる体験ってなかなかありません。
給与明細を開いた瞬間だけは、
「おお、自分、ちゃんと社畜やってるな……」
と、妙な誇りを感じます。
“普通評価”でこのくらい、という事実
ここが今回いちばん伝えたいポイントです。
この140万円という数字、
「社内のスター」「部署のエース」みたいな人の金額ではありません。
・等級的には中堅ライン
・役職は平社員〜係長一歩手前くらい
・評価は上から数えて真ん中、いわゆる“普通にちゃんとやっている人”
このくらいのポジションで、
冬だけで140万円前後のボーナスが現実的に出ます。
逆に言うと、
「評価ど真ん中でもこれくらい出る」というのが完成車メーカーの強み。
もちろん会社や等級によって差はありますが、
「年2回のボーナス+毎月の基本給」で見ると、
・20代後半で年収550〜650万
・30代前半で650〜750万
みたいなレンジが、完全に絵空事ではない世界です。
縦割り・地味仕事の割に、ボーナスだけは派手
ここまで読んで、
「いやいや、そんなにもらうほどドラマチックな仕事してないけど?」
と思われたかもしれません。
安心してください、書いている本人もそう思っています。
少なくとも文系の生産管理・調達・物流あたりの仕事は、
・業務はガチガチに縦割り
・裁量はそこまで大きくない
・やっていることはExcelとメールと打ち合わせ
・ミスったときだけチヤホヤ(※怒られる意味で)
という、かなり地味な世界です。
それでもボーナスだけは「会社全体の業績」をベースに出るので、
・みんなで汗をかいた結果としての140万円
・自分のやった仕事の“持ち分”はよく分からないけど140万円
という、不思議なご褒美になります。
これがITベンチャーだったら、
「あなたのKPI達成度は◯◯%なので、ボーナスは……」と
直で紐づけられるかもしれませんが、
大企業メーカーの文系は、いい意味でも悪い意味でも“面の仕事”です。
とはいえ、評価で地味に差はつく
さっき「普通評価で140万円くらい」と書きましたが、
評価による差はしっかりつきます。
ざっくりイメージでいうと、
・上位評価:+10〜20万円
・普通評価:基準ど真ん中
・下位評価:−10〜20万円
くらいのレンジ感。
「たった10〜20万か」と思うかもしれませんが、
・年2回 × 10年
= ざっくり400万円くらい差がつく
と考えると、なかなか無視できない金額です。
つまり、完成車メーカーの世界は、
「とんでもない天才だけが年収を伸ばせる」というよりも、
「地味にコツコツ良い評価を取り続けた人が、気づいたら結構もらっている」
というゲームに近いです。
140万円をどう使うか問題
最後に、ボーナスあるあるの話を少しだけ。
140万円のボーナスが入ると、
人間、なぜか急に計算がバグります。
・30万円のテレビ → 「ボーナスの一部だからセーフ」
・20万円の旅行 → 「年に一度のことだからセーフ」
・10万円のガジェット → 「仕事に必要だからセーフ」
全部セーフにしていると、
気づいたら“セーフの山”だけが残ります。
個人的なおすすめは、
・半分は貯金 or 投資(NISAとか)
・4割を生活費に埋め込んでラクする
・残り1割だけ、堂々と散財する
くらいが、メンタル的にちょうどいいかなと感じています。
「この10%は、会社がくれた“人生の遊び枠”」くらいに決めておくと、
罪悪感なく美味しいものが食べられます。
まとめ:派手さはないけど、ボーナスだけはガチ
というわけで、
・完成車メーカー文系
・評価ど真ん中
・中堅等級
くらいのポジションでも、
冬のボーナスが額面140万円前後になる世界のお話でした。
仕事そのものは、
・縦割りでやや地味
・ミスったら地獄、ミスらなければ空気
・でも毎日誰かの生活を支えている裏方
みたいなポジションですが、
ボーナスという形で「会社全体の成果」を分けてもらえるのは、
大企業メーカーの美味しいところだと思います。
これからOEMを目指す人は、
「夢物語としての高年収」ではなく、
「地味に働き続けると、冬にドンと140万円入ってくる生活」
が、自分の価値観に合うかどうかを想像してみてください。
派手さはないけれど、悪くない人生だと、僕は思っています。
その他働き方や年収はこちらにまとめています。




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